社外取締役は、一言でいうと過去にその会社や子会社等の役員や従業員でなかった取締役を指します。つまり過去にその会社との関係がなく、社内の力関係やしがらみの外にいる方となります。少数株主・一般株主の立場を代弁する存在であるほか、社内の暗黙知や社風とも無関係であることから、会社にとっての「当たり前」と社会の「当たり前」の差を指摘することが出来る存在です。
なお、2021年春に改定されたコーポレートガバナンス・コードにより、東証プライム市場に上場する会社には社外取締役を取締役の3分の1以上とするよう求められており、一層のガバナンスの透明性向上が促されています。
社外取締役として本当に力を発揮出来る人材はごく少数であり、人材の取り合いも活発化しています。
社外取締役はただのお目付け役ではなく、一緒に企業を成長させる「経営陣」の一員です。経営に新しい知見・視点をくれるような方を選任すると、取締役会などの場において、社内では持ちえない新しい視点、今まで検討してこなかった角度からの視点を持ち込んでもらうことができ、経営を加速させ、持続的に成長することに大いに役立ちます。
逆に、意思決定に参画する以上、経営経験の乏しい方を社外取締役に選任することはあまりおすすめ出来ません。対外的な「見栄え」を重視したい場合や、専門的見地からの意見を得ることを求めたい場合には、社外取締役ではなく顧問やアドバイザー等での起用を検討すべきです。